コロナ禍で重要性を増す「営業資料」
●リモートワーク営業で重要性が増す「営業資料」
リモートワーク営業で重要性が増す「営業資料」。
新型コロナウイルスの感染予防のため、様々な業務をリモート化する動きが活発です。
その中には、これまで対面以外の方法は想定できなかった「営業活動」も含まれ今後はオンライン商談が主流となってくることが予想されています。
「対面商談」と「オンライン商談」この2つは同じ商談でも相手への伝わり方がまったく異なります。
対面であれば、その場の空気感や相手の反応を察知しながら商談を進められるとともに、身振り手振りや言葉で熱意を伝えることができます。
しかしオンライン商談においてこれらは期待できません。
そこで重要になってくるのが営業資料です。
営業資料はオンライン商談において、口頭での説明を補足したり検討の後押しをする役割を求められます。
それと同時に、離れた場所からでも製品・サービスの魅力を伝え、相手のニーズに応えるという役割を果たさなければなりません。
また一方で、これまでと同様、商談相手だけでなく上層部や決定権者など社内で閲覧される資料として、必要事項が漏れなく盛り込まれていることが求められます。
これらの要素を押さえた上で、これまでの対面商談を前提とした営業資料からオンライン商談のための営業資料へと制作をし直す必要があるのです。
●オンライン商談時の営業資料作成のポイント
ここからは、オンライン商談のための営業資料を制作する4つのポイントをご紹介します。
ビジュアルメインで分かりやすく
対面商談の場合、営業資料と口頭説明の使い分けは営業マン次第で調整できます。
また、相手が営業マンの話に乗ってくれている(興味を持ってくれている)場合には、営業資料を使わないことも可能です。
しかし、オンライン商談の場合、多くは商談相手のPC画面に営業資料が映しだされたままプレゼンすることになるため、営業資料と口頭説明は必ずセットになります。
そのような状況において営業資料は、口頭説明を後押しするような、ビジュアル中心で表現するものが最適です。
1スライド1メッセージ
多くの人は、耳から聞こえてくれる言葉よりも、視覚に映るものに注意が向いてしまう傾向にあります。
商談相手が営業資料を先読みし、営業マンのトークに対して興味を失わないよう、1スライドは1メッセージに留めましょう。
オンライン商談の場合でも、プレゼンのペースや主導権は営業マンがグリップし、戦略的にプレゼンを進められるような工夫が大切です。
商談相手の「ニーズ起点」で作成する
新規商談においては、相手のニーズや検討フェーズは様々です。
具体的にやりたいことが明確になっているお客様もいれば、ニーズ・課題はあるものの何をしたら良いかわからない、というお客様もいます。
オンライン商談前に予めお客様のニーズや課題を把握しておき、それらのニーズにマッチした営業資料を活用することで、商談をスムーズに進めることが可能です。
信頼と共感を得るストーリー設計
オンラインでのコミュニケーションは、対面商談と比較すると相手との関係構築が難しくなります。
そのため、少しでも会社のことや製品・サービスのことを信頼してもらい、距離を縮めていくために
営業資料内に“共感ストーリー”を取り入れて作成することが大切です。
従来型の対面営業においては、こうした内容は対話の中で紹介されることが多かったと思います。
しかしオンライン商談においては営業資料に記載をしていくことを心がけましょう。
●オンライン商談をスムーズに行うための営業資料の種類
ここからは、オンライン商談時に準備しておきたい3つの営業資料をご紹介します。
サービス紹介資料
初回商談時に最も使用されるケースの多い営業資料です。
製品カタログやサービス資料と異なり、前述でご紹介した通り商談相手のニーズや課題起点で製品やサービスを紹介していくことがポイントです。新規商談時において、話をする順番を意識しながら作成していくことをお勧めします。
サービス紹介資料の基本構成
1. 表紙(商談相手が最も関心を持つテーマを記載)
2. 会社紹介(自社紹介)
3. 取引実績紹介または信頼感を訴求できる情報
4. ニーズ・課題を訴求・整理する情報
5. 抱えるニーズ・課題の解決策としての製品・サービス紹介
6. 商談相手がより詳しく知りたいと思う情報(機能等)
7. 製品・サービスにおける実績
8. ネクストアクションの提案(提案の打診・魅力的なオファーの紹介等)
USP・比較資料
こちらは、競合他社・競合製品との違いを分かりやすくまとめた資料です。
主に、製品・サービスの選定フェーズに入っている商談相手に有効な営業資料です。実績を載せることで説得力が増してより良いUSP・比較資料になります。
USP・比較資料作成のポイント
●競合製品を否定するような表現をせず、商談相手に「自社商品を選定させる」ことを目的に比較を行う
●一番伝えたいこと(=USP)を明確にした上で、顧客の想定ニーズに基づき競合製品も含め製品紹介を行う
●厳密に比較することを目的にするのではなく、比較情報をもとに顧客の選定方法に関与するストーリー設計を考えて作成していく
事例紹介資料
こちらは、製品・サービスの導入事例や実績をまとめた資料です。
営業シーンだけではなく、Webサイト上でリード獲得するためのマーケティングツールとしても有効活用することができます。
様々な業種や会社規模の事例資料を作成するのがオススメです。
より信頼性が高まる事例資料の流れ
①製品・サービスを導入したきっかけ
②製品・サービス導入までの経緯
③導入した製品・サービスの詳細
④導入した製品・サービスの活用方法
⑤導入効果(できれば数字などを用いて具体的に)
以上、オンライン商談をスムーズに行うための営業資料3種をご紹介しました。